論文要旨

最強への闘い
−勝利のためのファイトスタイル追求

森安 洋晶

本論文では、闘争における「最強」のファイトスタイルを追求している。闘争と呼ばれるものは数多くあるが、本論文で扱う闘争は、二人の人物による、武器を用いない無手での闘争である。ここでいる武器とは、「攻防に利用する身体、たまたま身につけていた衣服、壁や机、木などの周囲の地形」以外のものである。また、「ファイトスタイル」とは、技や体力、知識など、闘争者が闘争において用いるすべてのスキルを、「闘いに勝つ」という目的の下で抜き出し組み合わせ構成した、「闘い方」のことを指す。
闘争は、一見単純な暴力や殺し合いのように見えて、その中には数多くの作戦や思考、理論、技術のやりとりが含まれている。そのように闘争を成り立たせているものが、ファイトスタイルやスキルである。それらは二者の関係や状況によって複雑に変化するため、「最強」の闘争者になることは非常に困難なことである。「最強」のファイトスタイルに必要な条件を探るために、闘争で用いられるスキルや、個人の特徴とファイトスタイルの相性などについて調べた。そして、「最強」を求める闘争者が、どのようにして「最強」のファイトスタイルを作ってゆくか、それを経て作られるファイトスタイルはどのようなものになると予想されるかを明らかにした。

 

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